旧NISAで持っている株式や投資信託を、そのまま新NISAへ移すことはできません。
ここを知って、「じゃあ、早く売ったほうがいいの?」と焦った方もいるかもしれませんね。
けれど、すぐに売却へ動く必要はありません。
まず、旧NISAの商品について押さえたいのは3つです。
- 旧NISAの商品は、新NISAへ直接移管したりロールオーバーしたりできない
- 非課税期間が残っていれば、旧NISAのまま保有を続けられる
- 非課税期間を終えても保有を続ける場合は、課税口座へ払い出される
金融庁も、2023年までのNISAで保有している商品について、2024年以降のNISAへ移管する仕組みはなく、それまでの非課税期間は引き続き適用されると案内しています(金融庁「2023年までのNISA」)。
となると、次に気になるのはここでしょう。
「いったん売って、新NISAで買い直したほうが得なのでは?」
実際の相談でも、よく出てくる疑問です。
ただ、この答えは年齢で一律に決められません。
同じ55歳でも、5年後に住宅ローン返済へ使う予定の人と、退職金や預貯金に余裕があり70代まで運用を続けられる人とでは、お金の置き場所が変わります。
大切なのは、「旧NISAだからどうするか」より、このお金をこれから何に使うのかを見ること。
お金見直し中旧NISAの商品、もう何年もそのままです。
新NISAへ移せないなら、何か手を打ったほうがいいんでしょうか?



まず確認したいのは、売るかどうかより「いつ非課税期間が終わるか」です。
まだ期間が残っている商品なら、急いで動く話とは限りません



新NISAが始まったから、旧NISAも早く整理するものだと思っていました



そこで迷う方は多いですね。
購入した年と、そのお金を使う時期。
この2つがわかると、次に考えることがかなり絞れます
この記事では、
制度はどうなっているのか
→ 今持っている旧NISAの商品はどうなるのか
→ 自分なら何を確認すればよいのか
この順番で見ていきましょう。
※この記事では、2023年までの一般NISA・つみたてNISAを「旧NISA」、2024年以降のNISAを便宜上「新NISA」と表記します。
- 旧NISAの商品を新NISAへ移せるのか
- 非課税期間が終わると商品はどうなるのか
- 売る・持つ・新NISAで買い直すときの考え方
旧NISAの商品は新NISAへ移せない|まず仕組みを整理
最初に、いちばん大事なところから。
旧NISAの商品を、そのまま新NISAへ移す手続きは用意されていません。
とはいえ、新NISAが始まったからといって、旧NISAの商品を急いで片づける話でもありません。
旧NISAには旧NISAの非課税期間が残っています。
まずは「移せない」と「持ち続けられない」を分けて考えてみましょう。
旧NISAから新NISAへのロールオーバーはできない
旧一般NISAを使っていた方なら、「ロールオーバー」という言葉を覚えているかもしれません。
旧一般NISAには、5年間の非課税期間を終えた商品を、翌年の一般NISAの非課税枠へ移す仕組みがありました。
これがロールオーバーです。
ところが、2024年からNISAの仕組みが変わり、旧一般NISAや旧つみたてNISAの商品を新NISAへロールオーバーすることはできなくなりました。
金融庁も、旧制度から現在のNISAへのロールオーバーは不可と明示しています。
少しかみ砕くと、
「証券会社で何か手続きをすれば、旧NISAの商品がそのまま新NISAへ移る」という方法は用意されていない
ということです。
ここで混ざりやすいのが、「課税口座へ移る」という話。
新NISAへ移すことはできませんが、非課税期間を終えた商品を特定口座や一般口座などへ払い出し、そのまま保有を続けることは可能です。
言葉が似ているので迷いやすいところですが、
- 新NISAへの移管
- 課税口座への払出し
この2つは分けて覚えておくと、その後がぐっと理解しやすくなります。


移せなくても、非課税期間が終わるまではそのまま持てる
「新NISAへ移せない」と聞くと、次に浮かぶのは、
「では、今持っている商品は売ったほうがいい?」
という疑問ではないでしょうか。
その前に見てほしいのが、非課税期間があと何年残っているかです。
旧NISAの非課税期間は、
- 一般NISA:購入した年から5年間
- つみたてNISA:購入した年から20年間
となっています。
新NISAが始まったあとも、この期間はそのまま続きます。
| 制度 | 非課税期間 | 期間中 | 期間終了後 |
|---|---|---|---|
| 一般NISA | 購入年から5年間 | 旧NISAで保有 | 売却または課税口座へ |
| つみたてNISA | 購入年から20年間 | 旧NISAで保有 | 売却または課税口座へ |
たとえば、2023年に一般NISAで購入した商品なら2027年まで。
2023年につみたてNISAで購入した商品なら2042年まで、旧制度の非課税措置が続きます。
2026年時点で見ると、一般NISAで2022年に購入した商品は2026年末で非課税期間が終了します。
2023年購入分なら、終了は2027年末です。
つみたてNISAの場合は、まだ先まで非課税期間が残っている商品も多いでしょう。
そこで、証券会社や銀行の画面を開いたら、商品の値上がり・値下がりを見る前に、まず購入年を確認してみてください。
「何を持っているか」の前に、「何年に買ったか」。
旧NISAは購入年によって、非課税期間が終わる年が変わります。
購入年別の終了時期は、別記事「旧NISAの非課税期間はいつまで? つみたてNISA・一般NISAを購入年別に整理」で詳しくまとめています。


旧NISAの商品は新NISAの1,800万円とは別枠
もう一つ、相談でよく聞かれるのが、
「旧NISAを残していると、新NISAの1,800万円の枠を使ってしまいますか?」
という質問です。
ここは切り分けて考えて大丈夫です。
2023年までのNISAで購入した商品は、新NISAの非課税保有限度額1,800万円の外枠で管理されます。
たとえば、
- 旧NISAに時価200万円の商品を保有している
- 新NISAではこれまでに300万円を購入している
としましょう。
この場合、「200万円+300万円で、新NISAの枠を500万円使った」という計算にはなりません。
旧NISAの200万円は、新NISAの1,800万円には入りません。



それなら、旧NISAを売ってしまえば、その分を新NISAで使えるようになるんですよね?



ここは混同しやすいところです。
旧NISAを売っても、新NISAの1,800万円の枠がその分増える仕組みにはなっていません



新NISAで売ったときに枠を再利用できる話と、別なんですね



そう考えると整理しやすいです。
旧NISAを売るかどうかは、「新NISAの枠を空けたいから」ではなく、その商品をこれからも持つかどうかで考えたほうがよいでしょう
ですから、新NISAの枠を空けるために旧NISAを売る、という発想はいったん横に置いてよいでしょう。
反対に、旧NISAの商品を売ったからといって、その金額が新NISAの枠へ加算されることもありません。
新NISAには、新NISAで購入した商品を売却すると、その商品の簿価分について翌年以降に非課税保有限度額を再利用できる仕組みがあります(金融庁「NISAを知る」)。
ここは旧NISAの商品を売った場合と混同しやすいところ。
旧NISAを売ることと、新NISAの枠が復活することはつながっていない
と覚えておくと整理しやすいですね。
新NISAへ移せない旧NISAの商品は、その後どうなる?
ここからが、「では、このまま持っていたらどうなるの?」という話です。
流れ自体は、順番に追えばそれほど難しくありません。
非課税期間中
→ 非課税期間終了
→ 課税口座へ払い出し
基本はこの順番です。
ただし、一つ知っておきたいポイントがあります。
課税口座へ移ったときの「取得価額」です。
ここを知らずにいると、「損しているのに税金の計算上は利益が出ている」という、少し不思議なことが起こる場合があります。
非課税期間中は「持つ」「売る」のどちらも選べる
非課税期間が残っている間の選択肢は、大きく2つです。
A 旧NISAのまま保有を続ける
B 非課税期間中に売却する
新NISAへ移せないからといって、すぐに売却する必要はありません。
たとえば、旧つみたてNISAで老後資金づくりのために投資信託を買い、その資金を使うのはまだずっと先。商品にも納得している。
そんなケースなら、残っている非課税期間を生かしながら保有を続ける考え方も自然です。
ただ、購入した当時と今とで、家計の事情が変わっている人もいるでしょう。
たとえば、
- 5年後の退職時に使う予定が出てきた
- 住宅ローンの返済へ回す可能性が出てきた
- 値動きの大きさが以前より気になる
- 他の資産も合わせると株式の割合が高くなっている
- 今から買うなら、この商品は選ばないと思う
こんな変化が出ているなら、「非課税期間が残っているから持つ」と決める前に、一度見直したいところです。
税金がかからないことは魅力ですが、それより大事なのは、
この商品が、これからのお金の使い道に合っているか。
まずはそこです。
非課税期間が終わると課税口座へ払い出される
非課税期間が終了するまでに売却せず、そのまま保有を続けると、商品は特定口座や一般口座などの課税口座へ払い出されます。
「期間が終わったら自動的に売られて、現金になってしまうの?」
と心配する方もいますが、非課税期間の終了だけを理由に自動売却されることはありません。
商品は課税口座へ移り、そのまま保有を続けることができます。
変わるのは、税金の扱いです。
NISA口座で保有していた期間を終え、その後に生じた譲渡益などについては、課税口座のルールが適用されます。
実際にどの口座へ払い出されるのか、本人側で手続きが必要なのか。
このあたりは利用している金融機関で確認しておきたいところです。
非課税期間が終わる年になったら、年末ぎりぎりまで放置せず、早めに証券会社や銀行の案内を見ておく。
これなら、あとで「そんな扱いになるとは知らなかった」と慌てずに済みます。
課税口座へ移ると「取得価額」が変わる
ここは、旧NISAを持っている方にぜひ知っておいてほしいところです。
課税口座へ払い出された商品は、旧NISAで最初に買った金額を、そのまま課税口座の取得価額として引き継ぎません。
国税庁は、NISAから特定口座や一般口座へ移管した株式等について、移管日の終値に相当する金額を取得費とする扱いを示しています(国税庁「譲渡した株式等の取得費」)。
数字で見たほうがわかりやすいでしょう。
たとえば、
100万円で購入
↓
非課税期間終了時に80万円
↓
80万円で課税口座へ払い出し
↓
その後90万円で売却
というケースです。
自分の感覚では、
「100万円で買って、90万円で売った。10万円損した」
ですよね。
ところが、課税口座へ移った時点で、取得価額は80万円になります。
その後90万円で売れば、
90万円-80万円=10万円
この10万円が課税口座上の利益として扱われます。
「100万円まで戻っていないのに、利益になるの?」
初めて知ると、ここは引っかかりやすいところです。
旧NISAの中で100万円から80万円へ下がった部分は、課税口座へ移したあとに損失として引き継がれません。





つまり、私の旧NISAが値下がりしていたら、非課税期間が終わる前に売ったほうがいいんですか?



そこは税金の計算だけで決めないほうがいいですね。
まず、非課税期間がいつ終わるか。
次に、そのお金を何年後に使う予定かを確認します



まだ10年以上使わないお金なら?



その場合は、商品を今後も持ちたいか、他の資産と合わせてリスクを取りすぎていないかまで見ます。
「含み損だから売る」と一つの数字で決めるより、この順番で確認すると判断しやすくなります
だからといって、
「含み損なら、非課税期間が終わる前に売るのが正解」
と即断するのもおすすめしません。
税金の計算は大事です。ただ、それで投資判断のすべてが決まるわけでもない。
その商品をあと何年持つのか。
値動きをどこまで受け入れられるのか。
近いうちに使う予定はあるか。
預貯金には余裕があるか。
ここまで見て、初めて「売るか、持つか」が自分の話になってきます。
旧NISAを売る? 持ち続ける? 新NISAで買い直す? 40代・50代の判断ポイント
制度の話がわかっても、最後に残るのはやはり、
「それで、私の旧NISAはどうしたらいい?」
という疑問です。
ここで、いきなり「売る」「持つ」の2択に入ると迷いやすくなります。
40代・50代なら、商品を見る前に一つ確認してみてください。
このお金、いつ使いますか?
ここが決まると、かなり考えやすくなります。
旧NISAをどうする?判断する順番
このお金を何年後に、何のために使う?
預貯金・退職金・年金・iDeCo・企業型DC・住宅ローンも含めて見る
今も持ちたい商品か、売るか、新NISAで買い直すかを考える
先に確認したいのは「何年後に使うお金か」
同じ投資信託を持っていても、使う予定の時期が違えば判断も変わります。
たとえば48歳。
旧つみたてNISAのお金は老後資金で、少なくとも15年以上使う予定がない。
生活費とは別に預貯金も確保している。
この人なら、まだ長期で運用できる時間があります。
値動きを受け入れられる範囲なら、運用を続ける選択肢も考えられるでしょう。
では57歳で、5年後の退職時に住宅ローンの一部返済へ使う予定の人ならどうでしょうか。
同じ商品でも、見え方が変わります。
使う時期が近づいているなら、「非課税期間が残っているから持つ」より、必要な時期に資金を確保できるかという視点を重くしたいところです。
一方、53歳でも、
- 預貯金に余裕がある
- 退職金を見込める
- 住宅ローンの返済計画も立っている
- 旧NISAのお金は70代まで使う予定がない
という人もいます。
この場合、「50代になったから投資を減らそう」と年齢で線を引く必要はないでしょう。
年齢より、見たいのは時間です。
あと何年運用できるか。
途中で取り崩す可能性はどのくらいあるか。
この2つを考えると、判断の輪郭が見えやすくなります。
「新NISAへ移したい」より、今もその商品を持ちたいか
もう一つ、ぜひ確認したいのが商品そのものです。
旧NISAで買った商品を見ながら、こう問いかけてみてください。
「もし今日、この商品を持っていなかったら。今から自分のお金で買いたいと思うだろうか」
数年前には合っていた商品も、今の自分に合うとは限りません。
家族構成が変わった。
住宅ローンの残高が減った。
退職が近づいた。
預貯金が増えた。
反対に、思ったほど貯まっていなかった。
40代・50代は、お金を取り巻く条件が意外と大きく動く時期です。
商品を見るときは、次のような点を確認してみましょう。
- 今の資産形成の目的に合っているか
- この先も値動きを受け入れられるか
- コストに納得できるか
- 特定の国や資産に偏りすぎていないか
- 他の資産を合わせたとき、株式の割合が高くなりすぎていないか
そして、旧NISAだけを切り取らないこと。
預貯金、新NISA、旧NISA、iDeCo、企業型DC、退職金、公的年金。住宅ローンが残っていれば、返済予定も含めます。
たとえば、旧NISAに300万円の株式投資信託を持っているとしても、
預貯金が2,000万円あり、退職金も見込める人。
一方で、預貯金が300万円ほどで、退職金も大きく見込めない人。
同じ「旧NISA300万円」でも、その300万円に求める役割は変わるでしょう。
見るべきなのは金額そのものより、資産全体の中で、この300万円に何をしてもらうのかです。
売って新NISAで買い直すなら「移管」ではなく新しい投資
「旧NISAの商品をいったん売って、そのお金で新NISAの商品を買うことはできますか?」
これは可能です。
ただし、旧NISAの商品が自動的に新NISAへ移る仕組みにはなっていません。
行うのは、
① 旧NISAの商品を売却する
② 新NISAで新たに商品を購入する
という二つの取引です。
買い直しを考えるなら、次の4点を確認しておきましょう。
- 1.その商品を新NISAで買えるか
-
旧一般NISAで購入できた商品が、すべて新NISAの成長投資枠の対象になるとは限りません。
現在の成長投資枠では、整理・監理銘柄や、一定の条件に該当する投資信託などが対象外となっています。
「同じ商品を買えばいい」と決める前に、まず新NISAの対象商品かを確認しておきましょう。
- 2.今年の年間投資枠が残っているか
-
2026年時点のNISAでは、年間投資枠は、
- つみたて投資枠:120万円
- 成長投資枠:240万円
- 合計:最大360万円
です。
非課税保有限度額は合計1,800万円。
そのうち成長投資枠は1,200万円までとなっています。ここで注意したいのは、旧NISAを300万円売ったとしても、新NISAに300万円分の枠が新しく生まれるわけではないということ。
新NISAで買うなら、新NISA側の年間投資枠を使います。
- 3.その商品に新NISAの枠を使いたいか
-
買えるからといって、買い直すと決める必要はありません。
今後、新NISAで別の商品を積み立てたい人もいるでしょう。
旧NISAの商品を買い直せば、その分だけ今年の年間投資枠を使います。
「旧NISAをどうするか」と「これから新NISAで何を買いたいか」。
この2つは一度並べて考えたほうが、あとで枠の使い方に迷いにくくなります。
- 4.買い直すことが、これからの生活に合っているか
-
最終的に確認したいのは、ここです。
数年後に退職を控え、そのお金を住宅ローン返済や生活費へ回す予定があるとします。
その状況で、
「新NISAなら利益に税金がかからないから」
と株式投資を続けた場合、使いたい時期の直前に相場が下がる可能性も考えておかなければなりません。
NISAは便利な制度です。
でも、制度を使うこと自体が目的になってしまうと、順番が逆になります。
先に決めたいのは、このお金をいつ、何に使うのか。
そこが決まったあとで、新NISAを使うか、預貯金へ移すか、運用を続けるかを考える。
40代・50代のお金は、この順番で考えたほうが整理しやすいでしょう。



いろいろ確認することが出てきましたが、結局、今日は何から見ればいいですか?



まず証券会社の画面で、旧NISAを何年に買ったかを確認しましょう。
これで非課税期間の終了時期がわかります



その次は?



そのお金を何年後に使うのかを考えます。
そのうえで、今のまま持つか、新NISAで買い直すか、現金に戻すかを検討する。
最初から売る・持つを決めようとしないのがポイントですね
まとめ|「移せない」で終わらせず、旧NISAのお金の行き先を考えよう
旧NISAの商品を、そのまま新NISAへ移すことはできません。
ただ、非課税期間が残っている間は、旧NISAのまま保有を続けられます。
旧NISAの保有分は、新NISAの非課税保有限度額1,800万円の外枠です。
非課税期間を終えても保有を続ける場合は、特定口座や一般口座などの課税口座へ払い出されます。
そのときは、払出し時の時価が課税口座での取得価額になる点も押さえておきたいところです。
そして、新NISAで買い直すか、旧NISAで保有を続けるか。
この答えを税金や非課税枠から先に出そうとすると、かえって迷います。
まず、今日確認してほしいのは3つです。
① 旧NISAの商品を何年に購入したか
② 非課税期間がいつ終わるか
③ このお金を何年後に使う予定か
この3つがわかると、「旧NISAをどうしよう」という漠然とした不安が、かなり具体的な検討に変わってきます。
そのうえで、預貯金、退職金、新NISA、iDeCo、企業型DC、公的年金、住宅ローンまで並べてみる。
旧NISAの答えは、旧NISAの画面の中に全部書いてあるわけではないのです。
これからの生活全体を見たときに、このお金をどこに置いておくと安心できるか。
最後は、そこから決めていきましょう。


よくある質問
旧NISAで出た損失は、特定口座の利益と相殺できますか?
できません。
旧NISAを含むNISA口座で生じた売却損は、税務上の損失として扱われず、特定口座や一般口座で出た利益との損益通算には使えません。
翌年以降へ損失を繰り越す「繰越控除」も対象外です。
含み損の商品を売却するときは、「NISAなら税金がかからない」という面に加えて、損失を税務上利用できない点も知っておきましょう(金融庁「NISAガイドブック」)。
新NISAを別の金融機関で使っている場合、旧NISAの商品も移せますか?
旧NISAで保有している商品を、新NISAを使っている別の金融機関へそのまま移すことはできません。
金融機関を変更して新たなNISA口座を利用すること自体は可能ですが、変更前の金融機関のNISA口座にある商品を変更先のNISA口座へ移管する仕組みはありません。
旧NISAの商品は、保有している金融機関側で非課税期間や払出し時期を確認しておきましょう(国税庁「NISAに関するQ&A」)。
旧NISAの非課税期間が終わったら、自動的に売却されますか?
一般NISAやつみたてNISAの商品は、非課税期間が終わっても自動的に売却されて現金になることはありません。
売却せずに保有を続ける場合は、特定口座や一般口座などの課税口座へ払い出されます。
そこから先の利益などには課税口座のルールが適用されます。
払出し先や手続きの詳細は金融機関によって確認しておくと安心です。
金融庁も、期間終了前の売却か、終了後の課税口座への払出しを案内しています。
旧NISAを売れば、新NISAの1,800万円の枠は増えますか?
増えません。
2023年までの旧NISAで購入した商品は、新NISAの非課税保有限度額1,800万円とは別枠で管理されています。
そのため、旧NISAの商品を100万円売ったとしても、新NISAで使える非課税保有限度額が100万円増える仕組みにはなっていません。
一方、新NISAで購入した商品を売った場合は、その商品の簿価分を翌年以降に再利用できます。
両者を分けて考えましょう。
旧NISAを売って、同じ商品を新NISAで買い直してもよいですか?
新NISAの対象商品で、年間投資枠にも余裕があれば、旧NISAの商品を売却した資金で同じ商品を新たに購入することは可能です。
ただし、「旧NISAから新NISAへ移した」扱いにはなりません。
旧NISAでの売却と、新NISAでの新規購入という別々の取引です。
買い直す前に、その商品を今後も持ちたいか、いつ使う資金なのか、新NISAの枠をそこへ使いたいかまで確認しておきましょう。



